鉄森
橘さんが引退して俺たち二年生だけの部活になって、俺たちは秘密の時間を持った。
決まった曜日の午後練だけ橘さんは来てくれるけれど、
それ以外の午後練や朝練には今まで一番に来ていた橘さんは来ない。
それを、新しく部長になった鉄は悪用した。部室の鍵を扱えるのは部長だけなのだ。
他のみんなより早く来て、部室で俺たちはじゃれ合う。
何気ない話をしたり、抱き合ってみたり、キスしてみたり…色々なことをする。
今日は部室の窓から入る陽の光が丁度当たる小さなベンチの上でキスをする。
まだ冬の季節は抜けないけども春の陽気に似た陽の光と、
鉄と交わすキスに、身体に熱が溜まっていく。
一度合わせたら間を空けずまた唇を合わせて、
また、幾度か合わせたら互いの目線をぶつけてみたりして。
言葉は不思議と互いに発さなかった。
何度も何度も、時間が許す限りキスを交わす。
みんなが今にも部室に飛び込んで来るんではないかと時折胸を掠めるが、
それは背徳感となって余計に熱を煽る。
キスから気持ちが伝わるようで、伝わってくるようで、嬉しさがこみ上げる。
重ね合うところからどんどんどんどん新しい何かが生まれる気がして、
俺達は重ね合うことを止められない。
鉄とのこの秘密の時間は、背徳感をいとも簡単に吹き飛ばしてくれて困る。
やった、やったよお母さぁーんっ! 初めてなのに暗くない話が書けたよー!
というわけで、ほのぼの(だと思わしき)鉄森でした。やっとスキルを返上できました(笑)
ちょっと暴露してみますと、私、鉄森は王道だと思っていましたが、違うんですネ!(爽やか笑顔)
可愛らしいCPだと思うんですがねぇ。世間では認識がないみたいですね。悲しひ…。
それよりも森の認識度はもっとあってもいいと思うんですけど…ダメですか?(訊かないの!)
ま、細々と好きなCPを書き散らしていくので、良ければ見守ってやって下さいまし。
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