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雑記と主にテニプリ&気の向くままのジャンルのSS(ベーコンレタス)を置いています。
2008/01/02(Wed)13:55
首亮
大気を震わせる火器の息。
耳が聞こえない、鼓膜が麻痺して上手く音を拾うことができない。
足は大地から離れようとしなくて、唇も僅かに揺れるだけで言葉を発さない。
でも視覚は捉えた、地に向かう身体と、鮮血の描く弧を。
嗅覚は捉えた、火器から臭う火薬の臭いと、鉄のニオイを。
また視覚は捉える、火器を扱った人間が笑うのを。
聴覚が戻る、自分の首元から発せられる機械音を聞き取った。
あ、
あぁ、
ああああぁぁぁあああああぁぁぁぁあああ・・・・・・!!!
「首藤ぉーーーーーーーッッ!!」
唇が条件反射のように素早く動いた。
身体もとぶように首藤の元へと寄っていた。
ペアがやられれば自分も首輪の爆発でやられる、そういうルールだった。
死ぬことに今、恐怖感はない。
ただ、首藤が血を流したこと、倒れたこと、やられたこと、それがグルグルと頭の中をまわる。
唇はまた上手く動かなくなった。
名を呼びたいのに。呼びたいのに、呼びたいのに!
「ほら、お前も道連れだァ!」
火薬の臭いを自分の臭いにしたヤツが喋る、愉しそうに笑う。
笑い声と機械音が重なって、どんどん速くなって。
「・・・しゅ、どぅっ・・・!」
あぁ、やっと呼べた。
でも、それっきり。
俺は首藤の名前を呼ぶことはできなくなっていた。
No.7|六角。|Comment(0)|Trackback()
2008/01/02(Wed)13:46
No.6|四天宝寺。|Comment(0)|Trackback()
2008/01/02(Wed)13:39
鳳日
珍しく部活がない休日。
俺の家に遊びに来ていた鳳が、最終回だった恋愛ドラマを見終わった後、ポツリと言った。
『こんなに完璧な話なんてないのにね』
それには少なからず俺も同感する。
…ドラマは、鳳が見始めて暇になったので一緒に見ていただけだ。
二年になってすこし経った頃、俺は鳳に告白をされた。
確かに一年の頃は同じクラスだったし、同じ部活でもあった。
俺のことを見ている時間は十二分にあったと思う。
でも俺は、女子特有の柔らかさも持っていないし、
そんなにか弱いつもりも、女顔なわけでもない。
逆に、スポーツをやっているから筋肉も結構ついているし、目つきもキツイ。
でも、俺は鳳に告白されても、存外嫌な気持ちにはならなかった。
男同士なんてありえないと、その前まで何度も豪語していたにもかかわらず。
告白されたとき、俺は『分からない』と答えた。
鳳が『今の告白、嫌だった? それとも、別にどうともない?』と訊いてきたからだ。
案外、鳳は卑怯者だ。
それからすこしずつだが、鳳との距離が縮まっていった気がする。
そして、一度だけ唇を許した…というより、許させられた。
掠め取られるくらいの、不意打ちの簡単なキスで。
それでも嫌な気がしなかったのは、俺が鳳のことを許しているからなのだろうか。
「日吉? ひーよーし」
物事に耽っていたら、目の前に鳳の顔があった。
右手は俺の頭をぽすぽすと叩(はた)いている。
途端、無性に気に触れて、前に俺がやられたように不意打ちでキスをしてやった。
嫌じゃないのなら、一回しているんだ、どうってことない。
「どうした。動けないからそこをどけ」
目の前に身を乗り出していた鳳の身体を右手で押しのけ、立ち上がろうと片膝をつく。
力をこめ、前に体重を掛けながらあと一歩で立ち上がれるという時に、
鳳の腕が身体にまとわりついた。
「おい、鳳、離せ!」
「あははっ、本当に完璧じゃなさすぎ! 未完成すぎるよ!」
ね、日吉! と腹筋を最大限にまで震わせて、鳳は何が楽しいのか、
俺の腕に収めたまま大声で笑い転げた。
こういう時、鳳の体格が大層恨みがましく思える。
「名づけるなら、未完成ラブストーリー?」
何がだ。
No.5|氷帝。|Comment(0)|Trackback()
2008/01/02(Wed)13:02
No.4|氷帝。|Comment(0)|Trackback()
2008/01/02(Wed)12:59
No.3|氷帝。|Comment(0)|Trackback()